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オペラ歌手になれるかな

オペラ歌手を目指すソプラノ 上原悠希のブログ

「会えない切なさ」と「愛する決意」

練習風景 ブログ

~我が身を包むそよ風が

あなたの溜息のように思われる~

 

ベッリーニのオペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」より

ジュリエッタのアリア「おお幾度か」

 

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の元となったイタリアの物語を題材にしたオペラの中のアリアです。

 

大学時代からよく歌う曲ですが

何度歌っても切ない気持ちでいっぱいになります。

 

冒頭の詩は、このアリアの最後で歌われる歌詞です。

ここに夢見がちなお嬢様、ジュリエッタの女としての情念の目覚めが感じられます。

 

生身の人間としての恋の苦しさが歌われています。

 

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の物語がこんなにも世界で愛される理由はなんでしょうか?

 

私はジュリエットの教養と詩心だと思っています。

彼女は「一目ぼれ」をするわけですが

しかしロミオという人が自分が愛せる人かどうか

自分の感性と教養の限りを尽くして会話で読み取ろうとしています。

出会いのシーンのセリフも

バルコニーのシーンでもそれが感じられます。

 

私の感性についてこられる人ですか?

という問いかけです。

それにしっかり答えるロミオ 

 

 ジブリ映画の「風立ちぬ」で同じことをヒロインの菜穂子もしていますね

 

ヴァレリーの詩を引用する菜穂子

それに応える二郎

 

"Le vent se lève," 風が立つ

“il faut tenter de vivre" 生きようと努めなくてはならない

 

このシーン

 

ロミオとジュリエットの出会いのソネットとイメージが重なります。

日本なので、うんと控えめですが(笑)

 

で、アリアの話に戻りますが

「おお幾度か」のアリア

詩情たっぷりですね。

そして音楽が美しい

 

恋とは全身全霊を傾けて、心と脳をフル回転してするもの。

そんな恋ができたら幸せですね。

 

オペラの中には、そんな恋が沢山あります。

ぜひ聴いてみてくださいね。


Anna Netrebko, Eccomi in lieta vesta... Oh! quante volte, I CAPULETI E I MONTECCHI

 

 

 

ところで

こんな本を読みました

 

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 アドラー心理学の本ですね。

この中に「愛する決意をする」という内容が書かれています。

 

主語が「わたし」から「わたしたち」になる「愛」という体験を

男女二人だけの話でなく

全世界に、どのようにひろげていけるのでしょうか

果てしない話ですが

ぜひご一読ください。

 

私の愛は「歌」ですから

「歌う決意」と言い換えられるのかもしれません。