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オペラ歌手になれるかな

オペラ歌手を目指すソプラノ 上原悠希のブログ

私が町を歩くとき

オペラのアリア(歌)の歌詞は

昼ドラ?!な内容が多かったりします。

 

オペラって普段生活している中で「封印している感情」を出してしまったお話が多い気がします。

 

だから題材として禁断の恋とか多いですよね。

 

皆さんも色々「封印している感情」がありますよね。

私も沢山ありますよ。人間だもの。

 

で、タイトルの「私が町を歩くとき」

このアリアはイタリアの作曲家プッチーニの「ラ・ボエーム」(ボヘミアンという意味)というオペラの中のアリアで

 

ムゼッタという奔放な女性(というか堅気じゃない?)のアリアです。

 

カフェで昔の彼を見かけて気をひこうとする場面

 

ざっくり内容を言いますと

「私が一人で町を歩くと男たちは私の美しさに夢中になるの。」

「その視線を感じるのが幸せ」

「あなた(元カレ)が私の事、まだ好きなの知ってるわよ。」

「死にたいほど苦しんでるくせにっ!!!」

 

で、結局カレすっかり降参して彼女の元へ走ってしまう

ていう!!!

 

 

なんてうらやましいんでしょう。

人生において一度もムゼッタの心境を味わったことがありませんよ。

 

それで、今までず~っと、

このムゼッタという女性が好きになれなくて

(嫌な女だな。下品だし。って思ってた)

 

でもこのアリアの音楽は本当に美しい。

 

そしてついにやってきた!

この曲を歌う日が!!

どうしよう!!

どう表現すれば?

そもそも彼女を受け入れられるのか私!?

 

女性性とか女性の欲望とかって

見せちゃいけない、出しちゃいけない、

なんなら「ない」ことにしなきゃいけない

そんなブロックありませんか?

この手のアリアには本当に苦戦します。

 

 

楽譜とにらめっこしていたら

冒頭にこんな注意書きが

 

con molta grazia ed eleganza

大変優美かつ上品に

 

・・・???

あ、これ上品な曲なの?!

 

オペラ観てると割とあばずれな感じが多いような・・・

でも楽譜にはしっかりと「下品に歌うな」と指示が!

 

よく考えてみれば当たり前。

これ下品に歌ったら芸術作品になりませんよね。

 

そこで解釈変更

ムゼッタという人は「下品で淫乱」なのではなく

「恋に自由で縛られたくない」女性なのだと。

 

自分の美しさを知っていて

モテるのも知っている

でも誰か一人の物になりたくない

その時の気持ちに正直に生きたい

「この気持ち隠す必要なんてあるの?」

 

それがこのアリアの答え?かな??

 


Anna Netrebko - La Bohème (Quando me'n vo') de Puccini

 

 

大好きなネトレプコの演奏です

では良い一日を!!